今回は、自立循環型住宅の中で 日射利用がどのように扱われているかについてです。
このテキストは当初「自立循環の温暖地版テキスト」として受講の上、受け取ったものです。
(販売はされていません・きちんと講習を受けたうえでいただけます
省エネ住宅に関心がある方は、設計者にこのテキストを持っているか尋ねてみたほうがいいです)
まずは、開口部が以下の条件の時 に分かれています。
(特に真南に向いているのは有利です・方位1)
方位1 | 真南+-15度 |
方位2 | 真南;-30度 |
利用の仕方(手法)
手法1 | 開口部の断熱性能の強化(また、日射取得型ガラス) |
手法2 | 開口部からの集熱手法(開口部の面積増加(また、日射取得型ガラス) |
手法3 | 蓄熱手法(蓄熱素材の使用 |
を組み合わせていきます。
STEPとして
ステップ1.日射熱利用の確保・検討
1.地域の気候特性(パッシブ気候区分)の確認
2.立地条件(敷地の日射障害)の検討
3. 建物の方向(開口部の位置)
ステップ2.前提となるたてもの条件の確保(断熱化)
1.前提となるたてもの条件の確保(断熱化)
2.開口部の面積(延べ面積の10%以上)
120m2 の住宅なら12m2(掃き出し窓4か所程度)
ステップ3. 開口部の断熱手法の検討 →手法1
開口部の断熱化(断熱サッシ・ガラス)にするのは前提で
更に、日射取得率(取得型と遮蔽型がある)が高いものを選ぶ
ステップ4.開口部からの集熱手法の検討 →手法2
集熱開口面積の増加(延べ面積の20%以上)
120m2 の住宅なら12m2(掃き出し窓7か所程度)・・
・・・実際、そこまでいかなくても シミュレーション、実測からすると
開口部を大きくすれば比率に応じて効果が出ます。
ステップ5.蓄熱手法の採用 →手法3
蓄熱材の使用(熱容量の見込める材料・工法の採用)
・・と、以上のような手順で省エネ化を図っていきます。
ということで、
敷地の日当たりを 特によく見極め(将来性も考慮)、適切に開口部を配置し
断熱化・ガラスの種類 に気を付ける。
(冬は、その窓から入った「日射熱」が多い方がいいが、前提として断熱が必要。)
こういった技法というのは、エアコンや照明 が普及する前には、
「環境工学」又は「省エネ」という分野というよりは、「建築計画原論」として、
設計する際の基本の「キ」であった。
ただ、ここで書いていることは 温熱環境を云々 で書いてありますが
実際、窓の役割は「採光」「デザイン」「コミュニケーションの場」「通風」・・・
こういった諸々のことにも関係してくるので、調整する必要がある。
それを「デザイン・計画」するのが建築士の役割だとも言えます。
省エネ設計、自立循環型住宅は 徳島の建築設計事務所 共建築設計事務所にご相談ください。
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